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松山英樹に石川遼…同世代の背中を追って 苦節13年、小西たかのりが初V「長かった。報われたかな」

苦節13年、小西たかのりが悲願の初優勝を挙げた。

所属 ALBA Net編集部
齊藤 啓介 / Keisuke Saito

配信日時:2025年4月28日 14時00分

<前澤杯 最終日◇27日◇MZ GOLF CLUB(千葉県)◇6652ヤード・パー70>

「長かった。報われたかな」。あまりに遠回りした初優勝に、まだ実感が湧いていない様子だった。2012年のプロ転向から苦節13年。小西たかのりがついに勝利を手にした。

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小西は東京都葛飾区生まれ。タイガー・ウッズ(米国)に憧れて、9歳からゴルフを始めた。ほぼ独学で、「ひたすらやる感じ」と、とにかく球を打ち込んで上達していった。

中学卒業後は「家庭の事情」で一度ゴルフを離れる。高校へ進学はせず、「引っ越しのアルバイトなどをしていました」と振り返る。その後、ゴルフへの思いが再燃。千葉県の太平洋クラブ成田コースで研修生となり、2012年、20歳でプロテストに合格した。

翌2013年には「日本プロゴルフ新人選手権」で優勝。2019年にはツアー外競技「近畿オープン」で、ツアー優勝経験者らを抑えて頂点に立った。QT8位で迎えた2022年、ついに初シードを獲得。昨年は「三井住友VISA太平洋マスターズ」で優勝争いに絡み、今大会でついに栄冠をつかんだ。

1992年1月16日生まれで、松山英樹や石川遼と同学年だ。米国や国内で活躍するふたりの存在は、小西にとってまぶしかった。「うらやましい半面、いつかああなりたいと思っていた」。小学生時代には石川と優勝争いを繰り広げたこともあったが、いつしかその背中は遠ざかっていた。その石川は今大会で27位。「やっと勝てたかな……」。同世代との差を埋める、貴重な勝利になった。

ただ、悲願の初優勝にもかかわらず、小西は淡々としていた。トップタイで迎えた最終18番。小西はパーセーブ、今平はアプローチを寄せきれずボギーで決着した。「『あっ、勝った』って感じ。泣くと思ったけど、泣かなかったです。勝ち方としては棚ぼたな感じだったので、最後入れてたらまた違ったのかな」。

勝利が決定した瞬間も、小西の表情に変化はなかった。できればバーディパットを決めて華麗に勝つ“演出”を望んでいたかもしれないが、勝利には変わりない。

昨年までは本名の小西貴紀を登録名にしていたが、今季からはひらがな表記の「たかのり」に変更した。理由は「応援してくださっている方から、『リーダーボードで見づらい』」と言われたため。そんなひょんな会話をきっかけに改名し、しっかりとその名をゴルフファンの記憶に刻み込んだ。

「前澤杯」の初代王者としても名を刻み、「すごい光栄。記録に残れた」と短い言葉ながら、その表情は誇らしげだ。ツアーウィナーとなった今、目標は「ベスト10入りやランキング上位を目指すこと。将来的には海外の試合も視野に入れて、さらに上を目指して挑戦したい」。遅れてきた“91年世代”が、積み重ねた13年の歩みを実らせていく。(文・齊藤啓介)

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